聖書の預言と世界情勢

“それからイエスは、人々にたとえを離された。「いちじくの木や、すべての木を見なさい。木の芽が出ると、それを見て夏の近いことがわかります。そのように、これらのことが起こるのを見たら、神の国は近いと知りなさい。”ルカの福音書21章29-31節

 

聖書預言とは

聖書には「預言書」と言われる書巻がありますが、それらの預言は、すでに成就したものと、まだ成就していないものに分けられます。また聖書の預言は90%以上がすでに実現しており、まだ実現していないことは終末時代(この世の終わり)に起こることだけであるとも言われています。

 このことを初めて聞く方にとっては、とても信じられない話かもしれません。しかし世界中のクリスチャンが、この聖書に書かれている預言を信じているのです。​では実際に、聖書に書いてある預言の「すでに起こったこと」「これから起こること」を見ていきましょう。


聖書の預言 
~ すでに起こったこと ~

​それでは、すでに成就した聖書の預言で代表的なものを見ていきましょう。

  • 紀元前1446年 モーセによるユダヤ人の奴隷化からの救出
  • 紀元前800年およびB.C.600年 アッシリアとバビロンによるイスラエルとユダの征服
    紀元前539年 ペルシャ王クロスによるバビロンの滅亡
  • 紀元前539年 ペルシャ王クロスによるエルサレムの再建
  • 西暦4年頃 メシアの誕生  救い主イエス・キリストの誕生
  • 西暦30年 キリストの処刑と三日目の復活
  • 西暦70年 ローマ帝国によるエルサレムの陥落と神殿の破壊
  • 西暦1948年 イスラエル建国

これらは歴史的な事実としても証明されているものです。中でも、近年成就したセンセーショナルな預言といえば、何と言っても1948年のイスラエル建国です。イスラエルの再建に関する預言は、聖書にいくつか記されていますが、代表的なものをご紹介します。

イスラエル再建に関する聖書の預言(1)
ゼカリヤ書8章2~9節
“万軍の主はこう仰せられる。「わたしは、シオンをねたむほど激しく愛し、ひどい憤りでこれをねたむ。」主はこう仰せられる。「わたしはシオンに帰り、エルサレムのただ中に住もう。エルサレムは真実の町と呼ばれ、万軍の主の山は聖なる山と呼ばれよう。」
万軍の主はこう仰せられる。「再び、エルサレムの広場には、老いた男、老いた女がすわり、年寄りになって、みな手に杖を持とう。町の広場は、広場で遊ぶ男の子や女の子でいっぱいになろう。」
万軍の主はこう仰せられる。「もし、これが、その日、この民の残りの者の目に不思議に見えても、わたしの目に、これが不思議に見えるだろうか。--万軍の主の御告げ--」
万軍の主はこう仰せられる。「見よ。わたしは、わたしの民を日の出る地と日の入る地から救い、彼らを連れ帰り、エルサレムの中に住ませる。わたしは、わたしの民を日の出る地と日の入る地から救い、彼らを連れ帰り、エルサレムの中に住ませる。このとき、彼らはわたしの民となり、わたしは真実と正義をもって彼らの神となる。」
万軍の主はこう仰せられる。「勇気を出せ。あなたがたは、万軍の主の家である神殿を建てるための礎が据えられた日以来、預言者たちの口から、これらのことばを日ごろ聞いているではないか。”

イスラエル再建に関する聖書の預言(2)
エゼキエル書 36章24~27節
わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。”

イスラエル再建に関する聖書の預言(3)
アモス書 9章13~15節
“見よ。その日が来る。--主の御告げ--その日には、耕す者が刈る者に近寄り、ぶどうを踏む者が種蒔く者に近寄る。山々は甘いぶどう酒をしたたらせ、すべての丘もこれを流す。わたしは、わたしの民イスラエルの繁栄を元どおりにする。彼らは荒れた町々を建て直して住み、ぶどう畑を作って、そのぶどう酒を飲み、果樹園を作って、その実を食べる。わたしは彼らを彼らの地に植える。彼らは、わたしが彼らに与えたその土地から、もう、引き抜かれることはない」とあなたの神、主は、仰せられる。

【イスラエル再建に関する補足説明】
イスラエルは紀元70年、ローマ軍との第一次ユダヤ戦争に敗れ、世界に散り散りになります。世界各国に離散したユダヤ人は、ヒトラーによるホロコースト(大量虐殺)など各地で迫害を受けながらも、1948年にイスラエルに帰還し、国を再建しました。2000年近く国を失っていた民族が再び集められ、国を再建するというのは、歴史上、他に類を見ないことです。
通常、国家を失った民族は各地で同化し、独自の風習などは忘れ去られ、やがて消滅していきます。しかしイスラエルは国家を失ってから、2000年近く各地で独自の文化を守り続け、遂には国を再興するに至ったのです。

イスラエル再建に関する預言は、イスラエルの再興や復興に向けた希望を与えるものでした。そして、実際にイスラエルは1948年に国家として再建され、これらの預言が実現したことは多くの人々にとって聖書の預言の信頼性を高めるものとなっています。

 

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